2022.01.17 Amazon S3入門|導入メリット・機能・ユースケース・料金を解説

Amazon S3(Amazon Simple Storage Service)は、AWSが提供しているストレージサービスのひとつです。本記事では、Amazon S3とはどのようなストレージサービスなのか、導入した場合のメリット、主要機能やユースケースなどをご紹介します。

Amazon S3の概要と導入メリット

Amazon S3は、AWSが提供するストレージのサービスで、その中でもオブジェクトストレージと呼ばれるものに該当します。普段わたしたちがPCを操作して保存するファイルは、一般的にファイルストレージと呼ばれるストレージに保存されます。
ファイルストレージは、ディレクトリ構造を持ちますが、オブジェクトストレージの場合は、オブジェクトキーによってデータを管理することができます。この特性を活かすことでAmazon S3では、動画や画像、テキストファイルなど、任意のオブジェクト単位での操作が可能です。WebサービスやIoTデバイス、ビッグデータの解析など、さまざまな利用シーンで自由に利用できる点が大きな魅力と言えます。

Amazon S3の導入メリットは、主に次の3点が挙げられます。

  • 容量無制限で利用中の停止や中断を極力抑えながらリソースを拡張・縮小できる高可用性
  • 高耐久性(全オブジェクトに対して99.999999999%)によりデータの損失が最小限
  • 他のストレージサービスと比較して低コスト

またAmazon S3のコストは、AWS東京リージョンを選んだ場合、月額料金は最初の50TBまでが0.025USD/1GBとなります。
一方、Amazon RDS(Amazon Relational Database Service)を使用した完全マネージド型サービス「Amazon Aurora」を利用する場合、ストレージ料金は月額0.12USD/1GBとなります。Amazon S3と比較すると約4.8倍になります。
Amazon RDSについて詳しく知りたい方は、下記記事を参考にしてください。

参考記事

AWS RDSとは? 導入メリット・料金体系・インスタンスタイプなどを紹介 | AWS活用法

Amazon S3の主な機能

Amazon S3が提供している機能は、主に以下の7つが挙げられます。

1.ライフサイクル

データのライフサイクルを管理する機能です。オブジェクトごとにライフサイクルポリシーを設定し、一定期間後は低価格のストレージに移動する、あるいは一定期間後に削除するなどの運用ができます。たとえば、6カ月後に使用頻度が下がるデータを低価格なストレージに移動するなどの自動運用を設定可能です。

2.バージョニング

バージョニングとは、オブジェクト単位で世代管理を行う機能を表します。保存されたオブジェクトの全バージョンを管理しているため、必要なバージョンを取り出したり、復元したりすることが可能になります。万が一の偶発的なミスによるオブジェクト操作であっても元に戻せるため、あらかじめ設定しておけば安心できる機能です。

3.アクセス制限

Amazon S3は、リソースレベルとユーザレベルの2種類のアクセスポリシーを提供しているため、どちらか、あるいは両方のアクセスポリシーを組み合わせて、適切なアクセス権限を設定できます。他にも、バケットポリシーやクエリ文字列認証などのアクセス制限が可能です。なお、データを作成した時点では、作成したアカウントのみが操作できるアクセス権限が設定されます。

4.暗号化

Amazon S3は、データの暗号化にも対応しています。サーバ側・クライアント側のどちらのオブジェクトに対しても暗号化が可能です。サーバ側の暗号化では、3種類(SSE-KMS、SSE-C、SSE-S3)のキー管理オプションを設定できます。また、インベントリを利用すれば暗号化のステータスを常に確認できます。

5.ログ記録

Amazon S3 は、アクセスユーザとアクセスデータをログとして記録します。Amazon S3のリソースに対するリクエストを一覧化して表示する監査ログも利用できます。

6.イベント通知

イベント通知機能は、リソースに指定の変更が発生した場合にAWS Lambda(イベント発生時にコードを実行)を呼び出すことが可能です。この機能を利用することで、Amazon S3に新しいデータファイルがアップロードされたときに、自動的にそのファイルの内容を加工するなどの操作が可能です。

7.静的Webサイトのホスティング

Amazon S3は、Webサーバーとして使うことも可能です。独自ドメインが設定でき、主に静的のサイトであれば、リソースの保存場所にあたる「バケット」と、バケットポリシーを作成し、バケットにHTMLファイルを設置するだけでWebサイトとして公開できます。

Amazon S3の代表的なユースケース

Amazon S3のユースケースとして、代表的な例をご紹介します。

災害対策(DR:ディザスタリカバリー)

Amazon S3は、自動的に3つ以上のアベイラビリティーゾーンに、データをコピーする機能やクロスリージョンレプリケーションなど、災害対策に必要な機能を多く備えています。たとえば、オンプレミスで保管しているデータでも、クラウドコネクタとゲートウェイを活用することによって、クラウド上にバックアップ可能です。

データレイクとビッグデータの分析

高可用性・高耐久性かつ非構造化データ・構造化データを自由に管理できるAmazon S3は、データレイクやビッグデータの分析に適した特長を備えています。また、イベント通知機能やライフサイクル管理機能により、自動的にデータが加工・操作されるため、データ管理の負担も軽減されます。

クラウドネイティブアプリケーション

APIを提供しているため、クラウドネイティブアプリケーションからAmazon S3を呼び出すことができます。非構造化データを扱うモバイルやブラウザベースのアプリケーションの運用環境を、容易に構築できます。

Amazon S3の料金

Amazon S3の料金は、以下6つの要素で決まります。

  • ストレージ
  • リクエストとデータ取り出し
  • データ転送と転送高速化
  • データ管理機能および分析機能
  • レプリケーション
  • Amazon S3 Object Lambda(※)でデータを処理するための料金
  • AWS Lambdaについて詳しく知りたい方は、下記記事を参考にしてください。
参考記事

サーバを立てずにプログラムを実行できる「AWS Lambda」とは? | AWS活用法

ここでは一部のみの抜粋となりますが、Amazon S3 Object Lambda以外の5つの要素につきまして、表にまとめました。

Amazon S3簡易料金表

要素 項目 料金
ストレージ 最初の50TB/月 $0.025/GB
次の450TB/月 $0.024/GB
500TB/月 以上 $0.023/GB
リクエストとデータの取り出し PUT、COPY、POST、LIST リクエスト 1,000リクエストあたり $0.0047
GET、SELECT、他のすべてのリクエスト 1,000リクエストあたり $0.00037
データ転送
(インターネットからAmazon S3へ)
全てのデータ受信 $0.00/GB
データ転送
(Amazon S3からインターネットへ)
次の9.999TB/月 $0.114/GB
次の40TB/月 $0.089/GB
次の100TB/月 $0.086/GB
150TB以上/月 $0.084/GB
管理と分析 S3 Inventory リストアップされるオブジェクト100万個あたり $0.0028
S3 Analytics モニタリングされるオブジェクト100万個あたり/月 $0.10
S3 Objectのタグ付け タグ1万個あたり/月 $0.01
レプリケーション S3レプリケーションの時間制御 $0.015/GB
  • 料金は、2021年12月時点のアジアパシフィック(東京)リージョンのものになります。

最新かつ詳細な料金につきましては、AWS公式サイトのAmazon S3料金表 新規ウィンドウで開くをご覧ください。

また、料金見積もりツール(AWS Pricing Calculator)を使えば、概算金額を見積もることが可能です。具体的な見積方法(手順)は、下記記事を参考にしてください。

参考記事

AWS料金の見積方法とAWS Pricing Calculatorの使い方 | AWS活用法

Amazon S3の導入はAWSパートナーへ相談を

Amazon S3が、さまざまなシーンで自由に利用できるオブジェクトストレージサービスであることが、お分かりいただけたでしょうか。もし、自社の利用目的に対してAmazon S3がマッチしているかどうか迷う場合やクラウド環境構築を自社で行うことが難しい場合は、当社が提供している「AWS導入サポート」 新規ウィンドウで開くをご活用ください。

当社は、Amazon S3をはじめとした、環境構築の実績が豊富なAWSパートナーです。
Amazon S3やAWS自体の導入についてもお悩みの場合は、ぜひ当社までお問い合わせ 新規ウィンドウで開くください。

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