2024.03.26

サーバーレス活用例|iPhoneとiBeaconで自動車通過チェックシステムを作ってみた -AWS LambdaとBLEで作るサーバーレスな通過記録アプリ-

iPhoneとBLEデバイスを使用した、自動車の通過チェックを行うシステムをご紹介します。
実際に作成したアプリケーションをデモ動画付きで解説していきます。

活用例の紹介

今回の記事では、サーバーレスの活用例としてAWS LambdaとBluetooth Low Energy (以下、BLE)を組み合わせたモバイルアプリをご紹介します。

展示物解説アプリを紹介した記事もぜひ合わせてお読みください。

AWS活用法 | 展示物解説アプリをiPhoneとiBeaconで作ってみた -AWS LambdaとBLEで作るサーバーレスな接近検知アプリ-

自動車通過チェックシステム

今回ご紹介する活用例は、自動車が特定の場所(駐車場ゲート)を通過時に履歴を残すアプリケーションです。
自動車に載っているiPhoneが駐車場ゲートに設置したBLEタグへの接近を検知し、自動で通過履歴の保存を行います。

ゲート(BLEタグ)が遠いとiPhoneが反応しない

上記自動車と駐車場ゲートが離れているとiPhoneがBLEタグを検知しないため、通常時の画面のままで特に変化がありません。

ゲート(BLEタグ)を通過するとiPhoneが反応する

駐車場ゲート通過時にはiPhoneがBLEタグに接近したため、表示されているアイコンが赤くなります。

ゲート(BLEタグ)を通過後に自動で情報を保存する

通過前のデータは画像の左側の通り、履歴が保存されていない状態です。通過後には画面の右側の通り、駐車場ゲートの項目に対象車両、検出日時、滞在秒数が保存されています。

上記の一連の流れをデモ動画にしておりますので、ご覧ください。

ご紹介した自動車通過チェックシステムは、既に多くの人が持っているiPhoneさえあれば利用可能なシステムです。

システム構成図

構成図

端末からのリクエストをAmazon API Gatewayが受信し、AWS Lambdaを起動します。
起動されたLambda関数により、Amazon S3から画面表示用画像の取得、Amazon DynamoDBへ通過履歴書き込みを行います。

具体的な要件次第にはなりますが、構成図と同様にシンプルかつ簡潔な構成での環境構築が可能です。

BLE活用事例

イメージがわきづらいBLEですが、使用シーンは多岐にわたります。
例えば駐車場や物流倉庫などで自動車が入出場したりする際にその情報を記録することが想定できます。 この仕組みは、自動車の通過チェックだけでなく駅やバス停の到着、出発の記録等への応用も考えられます。

BLEのメリット

続いて、BLEを利用するメリットを2点紹介します。

省電力

BLEはその名の通り、省電力で通信できる規格です。 消費電力が少なければ電池の寿命も長くなるので、早期的な買い替えが不要です。電池サイズのコンパクト化も可能で、設置や持ち運びもしやすくなります。

導入が容易

上記構成図の通り、AWS環境導入の難易度も高くないため、依頼者とベンダーも対応しやすいです。 必要な機器はスマートフォンとBLEデバイスで完結できます。また、既に多くの方がスマートフォンを所有しているので、実質購入が必要な機器はBLEデバイスのみで利用できる点も魅力です。設置機器の費用も安価で、1万円以下で導入できる端末が多く存在します。

まとめ

BLEは聞き馴染みのない言葉かもしれませんが、意外と身近な生活で活躍しているとご理解いただけたのではないでしょうか。そして、今回のAWS Lambdaをはじめとするサービスと組み合わせれば、まだまだ活用の余地があるでしょう。

TOKAIコミュニケーションズでは、「AWSサーバーレスアプリケーション開発サポート新規ウィンドウで開く」のご提供が可能です。豊富な経験をもとに、AWSの設計・開発から環境構築、運用保守まで当社がサポートいたします。現在ご検討中の方も、まずはお気軽にご相談新規ウィンドウで開くください。

(寄稿:髙安 洋平 / 監修:高谷 英雄)

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