最終更新日:2025.07.16

AWS マネジメントコンソール(AWS Management Console)とは?

AWS マネジメントコンソール(AWS Management Console)とは?

「AWSに興味はあるけれど、何から手をつければいいか分からない」
「専門的な知識がないと、AWSを使いこなすのは難しいのでは?」

このような不安を感じている方はいらっしゃいませんか。
AWS(アマゾン ウェブ サービス)は、非常に多機能で便利なクラウドプラットフォームですが、その多機能さゆえに、初めて触れる方にとっては少しハードルが高く感じられるかもしれません。

しかし、AWSには「AWSマネジメントコンソール」というアプリケーションがあります。これは、ウェブブラウザから、直感的にAWSのサービスを操作・管理できるツールです。

この記事では、

  • AWSマネジメントコンソールとは何か?
  • どんなことができて、どんなメリットがあるのか?
  • 基本的な使い方は?

といった疑問に、初心者の方にも分かりやすくお答えしていきます。AWS マネジメントコンソールは、「Amazon EC2」「Amazon S3」「Amazon FSx」といったAWSの各サービスをWebブラウザから確認・操作できるWebアプリケーションです。

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AWS マネジメントコンソール(AWS Management Console)とは?

AWSマネジメントコンソールは、AWSの各種サービスをウェブブラウザから視覚的に操作・管理できる無料のツールです。
ここではAWSマネジメントコンソールの機能や特長など基本的な情報についてご説明します。

AWS マネジメントコンソールの主な機能

AWS マネジメントコンソールを利用すれば、AWSの全ての操作が可能となります。
その中でも当社にて優先的に行っている操作をご紹介します。

AWS マネジメントコンソールを利用すれば、AWSの全ての操作が可能となります。
その中でも当社にて優先的に行っている操作をご紹介します。

  • AWSアカウント作成
  • AWSアカウントとは、AWSへサインアップする際に作成されるアカウントです。まず最初に、マネジメントコンソールを用いてAWSアカウントの作成を行います。

  • アカウントの2要素認証設定
  • AWSアカウントはルートユーザーとも呼ばれ、AWSのサービスに対して、どこからでもアクセスできます。非常に強力なアカウントであるため、まずは2要素認証の設定を行うことを強く推奨しています。

  • IAMユーザー/グループ/ポリシーの作成
  • AWSを利用する各ユーザーのIDを登録し、グループ・ポリシーを利用して、適切なアクセス権限を付与します。

  • 料金の確認
  • 利用料金の確認も、AWS マネジメントコンソールにて行います。サービスやリージョン毎の項目に分かれて表示されますが、詳細な分析を行いたい場合は、各リソースにタグ付けを行い、AWS Cost Explorerという機能を利用します。

    • AWS Cost Explorerについて詳しく知りたい方は、AWSサイトにてご確認ください。(https://aws.amazon.com/jp/aws-cost-management/aws-cost-explorer/)
  • サポートの利用
  • WebベースでAWSサービスの障害や不明点について問い合わせが可能となります。

    • 有償サポートを利用したい場合は、サポートプランをデフォルトのベーシックプランから上位のプランに変更する必要があります。>
  • リソースグループの利用
  • リソースグループを利用することで、リージョン間にまたがるリソースを一元的に管理できます。

    AWSマネジメントコンソールの3つの特長とメリット

    AWSマネジメントコンソールは、ただ単にAWSサービスを操作できるだけでなく、AWSをこれから使いたいと考えている方にとって嬉しい機能と特長がたくさん詰まっています。
    ここでは、その中でも代表的な3つの特長をご紹介します。

    特長1:直感的な操作性

    「専門的なコマンド入力が必要だったり、設定が複雑だったりするのでは...?」
    そんな心配は、AWSマネジメントコンソールにはほとんどありません。
    ウェブブラウザ上で、普段私たちが使っているパソコンのアプリケーションソフトのように、マウス操作でサービスを選んだり、設定を進めたりすることができます。

    • 視覚的なインターフェース
    • 各AWSサービスは分かりやすいアイコンで表示され、何をするためのサービスなのか一目で把握しやすくなっています。

    • ウィザード形式のサポート
    • 例えば、仮想サーバー(EC2インスタンス)を立ち上げる際も、ステップごとに必要な情報を入力していく「ウィザード形式」が用意されているため、手順に迷うことなく設定を進められます。

    • 専門用語の知識が少なくても安心
    • もちろん、AWS特有の用語はありますが、コンソール上の説明やガイドが理解を助けてくれます。

    以上のように、直感的な操作性により、学習にかかる時間を大幅に短縮でき、AWS導入へのハードルをぐっと下げてくれます。
    IT専門の担当者でない方でも、基本的な操作であれば比較的スムーズに慣れていただくことが可能です。

    特長2:200以上のAWSサービスを1つの画面で

    AWSには、仮想サーバー、データベース、ストレージ、AI・機械学習など、200を超える多種多様なサービスが存在します。
    「そんなにたくさんあったら、どこで何を設定すればいいか分からなくなりそう...」と感じるかもしれません。

    しかし、AWSマネジメントコンソールは、これらの膨大なサービスを、たった1つの管理画面から効率よく利用できるように設計されていますので安心です。

    • サービス検索機能
    • 使いたいサービスの名前が分かっていれば、画面上部の検索バーにキーワードを入力するだけで、すぐに見つけ出すことができます。

    • 最近アクセスしたサービスの表示
    • よく使うサービスは自動的に「最近アクセスしたサービス」として表示されるため、何度も検索する手間が省けます。

    • お気に入り機能(ピン留め)
    • 特に頻繁に利用するサービスは、ナビゲーションバーにピン留めして、いつでもワンクリックでアクセスできるようにカスタマイズ可能です。

    • カスタマイズ可能なダッシュボード
    • 必要な情報を集約した自分専用のダッシュボードを作成することもでき、AWSの利用状況を一目で把握できます。

    これらの機能のおかげで、多種多様なAWSサービスの中から目的のサービスへ迷わずアクセスでき、管理作業の効率が大幅に向上します。
    複数のツールを行ったり来たりする必要がなく、AWS全体の状況を把握しやすいのも、導入を検討している段階では心強いポイントです。

    特長3:利用状況の見える化とコスト管理

    クラウドサービスを利用する上で、「どれくらい使っていて、料金はいくらになっているんだろう?」という点は、特に気になるポイントではないでしょうか。
    AWSマネジメントコンソールには、この不安を解消するための機能もしっかり備わっています。

    • AWS Cost Explorer
    • 利用状況をグラフなどで視覚的に確認でき、どのサービスにどれくらいのコストがかかっているのかを詳細に分析できます。「先月と比べて利用料が増えているのはなぜか?」といった疑問の解決に役立ちます。

    • 請求ダッシュボード
    • 現在の利用料金の概算や、過去の請求情報を一覧で確認できます。

    • AWS Budgets(予算設定)
    • 事前に予算を設定しておけば、実績または予測コストが予算額に近づいた際や超過した際にアラート通知を受け取ることができます。
      これにより、予期せぬ高額請求を防ぎ、計画的なコスト管理が可能になります。

    • 無料利用枠の確認
    • 多くのサービスには無料利用枠が設定されており、コンソール上でその利用状況を確認することもできます(サービスによります)。
      これらのコスト管理機能を活用することで、安心してAWSの利用を開始・継続できます。特に導入初期は、どの程度のコストがかかるか見えにくいものですが、利用状況を「見える化」し、コントロールできるのは大きなメリットです。

    以上のように、AWSマネジメントコンソールは、初心者にも優しく、多機能でありながら効率的に使え、さらにコスト面でも安心して利用できる工夫が満載です。

    ※CTA設置 AWS導入サポート

    【図解】AWSマネジメントコンソールの基本操作

    ここでは、AWSへの入り口となる「サインイン(ログイン)」方法から、基本的な画面の見方、そして安全に利用を終えるための「サインアウト」方法までを、実際の画面を交えながら分かりやすく解説します。

    サインイン手順

    実際に、AWS マネジメントコンソールにサインインする手順をご紹介します。

    • (注1)今回は、AWSアカウント(ルートユーザー)を個人で発行済みとして、AWSアカウントにてサインインを行います。
    • (注2) 商用にて利用の場合は、IAMユーザーにて権限を適切に管理し、サインインを行うことを推奨します。
    • (注3)アカウント作成方法につきましては、別記事にてご紹介する予定です。
    ①AWS マネジメントコンソールのサインインページにアクセス

    お使いのウェブブラウザで「AWS マネジメントコンソール」と検索するか、AWS公式サイトからサインインページにアクセスします。

    AWS マネジメントコンソールサインインページ
    ②表示言語の変更を行う

    表示が英語のままでは分かりづらいので、画面右下の「English」と表示されている部分をクリックして「日本語」を選択すると、日本語表示に切り替わります。

    サインインページより、表示言語を選択する。
    ③アカウントのメールアドレスを入力する

    サインインページでは、アカウントの種類(ルートユーザーまたはIAMユーザー)を選択し、認証情報を入力します。

    • ルートユーザー
    • AWSアカウント作成時に設定したEメールアドレスとパスワードでサインインします。
      アカウント全体の完全な権限を持ちます。

    • IAMユーザー
    • ルートユーザーによって作成された、特定の権限を持つ個別ユーザーです。
      日常的な操作では、セキュリティ上、IAMユーザーでのサインインが推奨されます。
      その場合は、アカウントID(またはエイリアス)、IAMユーザー名、パスワードを入力します。

      今回はルートユーザーにてサインインしますので、「ルートユーザーのEメールアドレス」に、作成したアカウントのメールアドレスを入力し、「次へ」を押下します。

      サインインページより、ルートユーザーを選択。作成したアカウントのメールアドレスを入力し、次へを押下する。

      <初めてサインインする方へ>

      AWSアカウントを作成した直後であれば、まずは「ルートユーザー」としてサインインします。
      その後、セキュリティ向上のために、日常的な作業用の「IAMユーザー」を作成し、以降はそのIAMユーザーでサインインすることをおすすめします。

      ④電話番号を追加せずに、次へ進む

      アカウントに電話番号を登録することも可能ですが、ここでは「後で」をクリックし先に進みます。

      電話番号は後で追加できるので、後でをクリックする
      ⑤サインインが完了する

      AWS マネジメントコンソールにサインインが完了しました。

      電話番号は後で追加できるので、後でをクリックする

      マネジメントコンソールの基本的な画面構成と設定

      サインインに成功すると、AWSマネジメントコンソールのホームページ(ダッシュボード)が表示されます。
      ここがAWSの様々なサービスを操作するための起点となります。

      ナビゲーションバー

      まず最初に、AWS マネジメントコンソールにサインイン直後は主に画面上部のナビゲーションバーを利用します。
      ナビゲーションバーの構成は、以下のようになっています。

      サービスタブは、各サービスへ移動できる機能。検索窓は、サービス、機能、ドキュメントなどを検索できる機能。アカウントタブは、自身のアカウント・支払い情報を確認できる機能。オレゴンと記載しているタブは、リージョンを選択できる機能。
      • AWSロゴ:クリックするとコンソールのホームページに戻ります。
      • サービス:クリックすると、AWSの全サービスがカテゴリ別に一覧表示され、選択できます。
      • 検索バー:サービス名やキーワードを入力して、目的のサービスや機能、ドキュメントなどを素早く検索できます。
      • CloudShellアイコン:ブラウザベースのコマンドライン環境を起動できます(今回は詳細を割愛します)。
      • 通知アイコン(ベルマーク):AWSからの重要なお知らせやアラートが表示されます。
      • アカウント名:現在サインインしているアカウント情報や、請求ダッシュボード、セキュリティ認証情報などへのリンクがあります。サインアウトもここから行います。
      • リージョンセレクター:現在選択しているAWSリージョンが表示されます。クリックしてリージョンを変更できます。
      • サポート:サポートセンターへのアクセスやドキュメント検索ができます。

      以下にて、詳しくナビゲーションバーの項目についてご紹介します。

      リージョンの選択方法

      初回ログイン時のリージョン設定はオレゴンとなっています。このリージョン設定は、今後AWSサービスの利用を新たに開始する際のデフォルト設定となります。今回は「アジアパシフィック(東京)」を選択します。

      ナビゲーションバーのオレゴンタブを選択。アジアパシフィック(東京)を選択すると、リージョンが選択される。
      AWSサービス利用時の選択方法

      AWSサービスを利用する場合は、ここからサービスを選択します。

      ナビゲーションバーのサービスタブを選択。AWSのサービス一覧が表示される。

      ちなみに、よく利用するサービスを「お気に入り」に登録できます。各AWSサービスにカーソルを当てると星(★)マークが出てきます。星マークをクリックすると、「お気に入り」に登録が完了します。

      ナビゲーションバーのサービスタブを選択後、お気に入りに登録したいAWSのサービスにカーソルをあてる。星マークをクリック後、お気に入りに登録が完了する。

      お気に入りの配下に、登録したAWSサービスが表示される。

      サービス及び機能、ドキュメントなどの検索方法

      2021年1月時点で最近追加された機能ですが、こちらの機能を使えばサービスやサービス内の機能、ドキュメントなどが一元的に検索できます。

      ナビゲーションバーの検索窓より、サービスやサービス内の機能、ドキュメントなどが一元的に検索できます。

      サインアウト手順

      AWSマネジメントコンソールの利用が終わったら、セキュリティのために必ずサインアウトしましょう。
      サインアウトは、ナビゲーションバーの「アカウントと支払情報」の箇所から行います。

      ナビゲーションバーのアカウントと支払いタブを選択後、サインアウトが可能です。

      これで安全にサインアウトが完了し、サインインページに戻ります。
      特に共用のコンピュータで操作した場合などは、忘れずにサインアウトするように心がけましょう。

      AWSの利用を検討している方向けに、オンプレミスとクラウド(AWS)の違いやAWS導入時のよくある課題とその解決策、AWSの導入ステップおよび導入時の注意点を資料にまとめました。是非ご活用ください。

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      AWS導入・運用に困ったら専門家のサポートも

      AWSマネジメントコンソールを使えば、多くの操作を直感的に行えることをご紹介してきました。しかし、実際に自社のビジネスにAWSを導入し、効果的に運用していくには、専門的な知識やノウハウが必要になる場面も少なくありません。

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      まとめ

      今回は、AWS マネジメントコンソールについて、特長、機能、メリット、実際のサインイン・サインアウト方法、画面の見方についてご紹介しました。前述の通り、商用利用の際はIAMユーザーなどで適切に権限を管理しながら利用する必要がありますので、個人で検証などを行う際の参考にしていただければと思います。

      AWS導入にご興味がある方は当社にて、AWS導入サポート新規ウィンドウで開くを行っております。また、商用のマネジメントコンソール利用についてお悩みなどございましたら、お気軽にご相談・お問合せ新規ウィンドウで開く頂ければと存じます。

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