2022.07.11 [NEWファイルストレージサービス] Amazon FSx for NetApp ONTAPとは?

今回は2021年9月に新たにリリースされたAmazon FSx for NetApp ONTAPについてご紹介します。ファイルサーバーの運用管理を減らしたい方、オンプレミス環境からクラウドへ移行をお考えの方、画像や動画など、大容量データの保存にお困りの方にぜひ読んでいただきたい記事です。

Amazon FSxファミリのご紹介

Amazon FSxは機能が豊富で高性能なAWSのフルマネージド型ファイルストレージサービスです。
2022年6月現在、Amazon FSx ファミリには、Amazon FSx for Lustre、Amazon FSx for Windows File Server、Amazon FSx for OpenZFS、Amazon FSx for NetApp ONTAP(FSxN)の4つがラインナップされており、お客様の用途に応じてこのラインナップから最適なサービスをご利用いただけます。
今回はAWS上でONTAPストレージを利用できるAmazon FSx for NetApp ONTAP(以下、FSxN)についてご紹介します。

FSxシリーズ

FSxNの特徴

FSxNの5つの特徴についてご紹介します。

① フルマネージド型

フルマネージド型のファイルシステムサービスであり、インフラの管理が不要になります。
AWSサービスのシンプルさ、敏捷性、スケーラビリティを兼ね備えたサービスです。

② 初期投資ゼロ

利用するストレージ容量およびスループットに応じた従量課金(使用した分のみ課金)になります。
重複排除、データ圧縮や、低コストストレージへの自動移行機能によりストレージ(コスト)の節約が可能になります。

③ 慣れ親しんだ管理

AWSマネジメントコンソール、Amazon FSx CLI/SDK、NetApp Cloud Manager、ONTAP CLIなど、
お客様が慣れ親しんだ運用管理方法にて容易に管理可能です。

④ マルチプロトコル

ワークロードに応じた最適なプロトコル(SMB、NFS、iSCSI)を利用することで、
Windows、Linux、MacOSからファイルシステムが利用可能です。

⑤ ActiveDirectory(AD)統合

既存でご利用されているActiveDirectory(AD)との連携が可能です。
また、ActiveDirectoryに参加しないWorkGroup環境として利用いただくことも可能です。

フルマネージド型のファイルサーバーとは?

NetApp ONTAPで構築されたファイルシステムを、AWSフルマネージド型ファイルシステムサービスとして、インフラ管理や運用管理はAWSが管理するといった形のサービスとなっています。

以下の様なインフラ管理は全てAWS管理で提供されるため、従来行われてきたファイルサーバーインフラの運用管理にかかわる負担が削減されます。

ストレージ仮想マシン(SVM)の構築、セットアップ、ファイルサーバおよびストレージボリュームの管理 ONTAPソフトウェアアップデート(週に1回指定した曜日と時間帯にONTAPのソフトウェアアップデートを自動実行) 自動バックアップと世代数管理(1日1回指定した時間帯に自動バックアップ、バックアップデータ保持期間1日~90日まで指定可能(世代数))
ファイルサーバーのインフラ管理一覧

Amazon FSx for NetApp ONTAPの機能紹介

① ストレージ容量の効率化

ONTAPのストレージ機能により下記の様な各種ストレージ容量の効率化を行うことができます。

ONTAPのストレージ機能 技術内容
重複削除(Dedupulication) データブロックをチェックし、重複したデータを排除する技術
データ圧縮(Compression) データ内容はそのままに、容量のみを小さくする技術
ブロックデータ最適化(Conpaction) 4KB以下の小さなデータやゼロビットの連続するデータを束ねて格納することで、無駄なデータの隙間をなくす技術
シンプロビジョニング(Thin Provisioning) 使用可能なボリューム容量よりも多くのボリュームサイズを設定できる技術

ストレージ容量効率化機能である重複排除やデータ圧縮を利用した場合、約65%程度(※)のストレージ容量の節約に期待できます。

ストレージ節約の目安

項目 圧縮のみ 重複排除のみ 圧縮&重複排除
汎用的な
ファイル共有
50% 30% 65%
  • 数値は公開されている期待値となります。格納されるデータにより圧縮率は異なります。

② 低頻度アクセスデータのコスト最適化

ONTAPストレージ機能である、ストレージ階層化機能を利用することができます。

ストレージ階層化機能を利用することで、アクセス頻度の低いデータが安価なストレージ領域に自動的に移行され、ストレージ全体のコストを抑えることが可能です。

現在ご利用中のファイルサーバーに低頻度アクセスデータが多く存在している場合、
FSxNに移行することでストレージ階層化機能のメリットを最大限に活用できる可能性があります。

プライマリー層[性能に特化(SSD)、作成時に容量と性能を指定(容量:1~192TiB、性能:3IOPS/GiB~80,000IOPS 128~2048MBps)]、キャパシティプール層[容量単価に特化、作成時に容量指定不要(自動伸縮)(容量:上限なし。PiBクラス。)]、階層化ポリシー 階層化ポリシーは下記4種類から選択可能[Snapshot-Only:スナップショットのみを移動、2~183日で指定(デフォルト2日) Auto:スナップショットとファイルを移動、2~183日で指定(デフォルト31日) All:全てのブロックを移動、期間設定なし None:キャパシティプール層への移動なし]
AWSで利用できるストレージ階層化機能の紹介

③ ストレージ容量の拡張

FSxNでは、ファイルシステムで利用するSSDストレージや、ストレージ仮想マシンで利用するボリュームの容量をオンラインで拡張できます。

この拡張機能により、初期導入時は必要最小限の容量から利用を開始し、必要に応じて容量拡張していくことでストレージコストの無駄を省くといったことも実現可能です。

AWSで利用できるストレージ階層化機能の紹介

④ ファイルシステムの監視

AWSの監視サービスであるAmazon CloudWatchを利用し、FSxNのストレージ容量や性能監視をおこなうことが可能です。
例えば、任意の閾値を設定し、指定の空き容量を下回った場合にメール通知を行うといった設定などを行うことができます。

FSxNを監視しているAmazon CloudWatchのダッシュボード
項目 内容
ファイルシステムメトリクス ファイルシステムレベルの、パフォーマンスおよびストレージ容量の情報
ファイルシステムメトリクス(詳細) ファイルシステムレベルの、ストレージ層(SSD、容量プール)ごとのストレージ情報
ボリュームメトリクス ボリュームごとの、パフォーマンスとストレージ容量の情報
ボリュームメトリクス(詳細) ボリュームごとの、ストレージ層またはデータのタイプ(ユーザー、スナップショット、その他)ごとのストレージ容量

⑤ バックアップとスナップショット

FSxNではボリューム単位のバックアップと、ファイル単位でリストア可能なスナップショット機能が提供されます。

バックアップはAWSマネージド機能として提供され、FSxNで利用されるボリューム単位でバックアップを取得します。
AWSマネジメントコンソールでバックアップ取得タイミングや、保存世代を容易に設定できます。

FsxNバックアップの特徴、実現できること

  • AWSフルマネージド
  • ボリューム単位
  • 異なるストレージ上に作成
  • 完全なバックアップとしてデータ保持
  • AWS管理コンソールから設定
  • 複数世代はフル+増分で保持

スナップショットはONTAPのストレージ機能として提供され、FSxNのONTAP上で設定します。

スナップショット機能を利用することで、任意のファイル/フォルダを利用者自身で簡単に復元することが可能となります。

FsxNスナップショット機能の特徴、実現できること

  • ONTAP機能で取得
  • ボリューム単位
  • ONTAPストレージ上に作成
  • ONTAPで設定
  • 複数世代は差分とポインタ管理で保持

Amazon FSx for NetApp ONTAPの利用料金

FSxNは利用するストレージ容量およびスループットに応じた従量課金(使用した分のみ課金)となっています。

プロビジョンド料金は初期導入時に設定されたストレージ容量などに応じて利用料が発生し、従量制料金については実際に利用を開始した後に発生するリクエスト数やバックアップ容量に応じて利用料が発生します。

具体的な利用料については当社にご相談いただければ、お客様のユースケースに応じた想定利用料を試算させていただくことも可能です。

FSxNの利用料金(2022年6月時点 東京リージョン)
分類 項目 月額単価(シングルAZ) 月額単価(マルチAZ)
プロビジョンド料金 SSDストレージ $0.150/GB $0.300/GB
スループットキャパシティ $0.906/MBps $1.511/MBps
[オプション] SSD IOPS $0.0204/IOPS $0.0408/IOPS
従量制料金 キャパシティプールストレージ $0.0238/GB $0.0476/GB
キャパシティプールリクエスト(Read) $0.0004/1000request $0.0004/1000request
キャパシティプールリクエスト(Write) $0.0047/1000request $0.0047/1000request
バックアップストレージ $0.050/GB $0.050/GB

まとめ

今回は2021年に発表されたAmazon FSx for NetApp ONTAP(FSxN)について記事を書かせていただきました。
FSxファミリには2022年6月時点では4つのサービスがあり、中でもFSxNはお客様がクラウドでフルマネージドの ONTAP ファイルシステムを起動して実行できるストレージサービスになります。
FSxNにはONTAPで提供されるSnapMirrorやFlexCacheといった豊富なストレージ機能がまだまだあります!!

今回はFSxNの基本機能のご紹介とさせていただきましたが、次回はより詳細なストレージ機能のご紹介記事を作成できればと思います。

「使用しているファイルサーバーをFSxに移行したい」
「オンプレミスONTAPからFSxにバックアップ、DR(ディザスタリカバリ)をとりたい」
「オンプレミスの環境とAWS環境のハイブリット環境を実現したい」
などございましたら、ぜひ当社にご相談 新規ウィンドウで開くいただければと思います。
お客様のお悩み、ご要望に応じて最適なご提案をさせていただきます。

作者プロフィール

名前 佐藤
担当のAWS業務 営業支援、ソリューションアーキテクト
AWSの持っている資格 AWSクラウドプラクティショナー
好きなAWSのサービス FSxファミリ
趣味 よく寝てよく遊ぶこと
ひとこと AWS面白い!!

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